循環型社会への
取り組み

光酒造では、「焼酎粕」の循環利用を通じて、資源循環型社会の実現に向けた取り組みを進めています。
以下に具体的な流れをご紹介いたします。

焼酎粕の準備

日持ちを良くする為に沸騰させた焼酎粕をキューブボックスに充填します。
引き取り当日までに全てのキューブボックスを準備し、運送会社によって運搬されます。

農場での利用プロセス

  • 飼料としての利用

    農場に届いた「焼酎粕」は牛の飼料として使用されます。
    反芻動物である牛には発酵飼料(焼酎粕を含む)が適しており、ルーメン(第一胃)に負担が少なく、牛も好んで食べます。飼料は、牧草や配合飼料、醤油粕などと共に大型ミキサーで混ぜ、均一な長さの牧草とブレンドして提供されます。

    国産原料のこだわり
  • 健康管理

    焼酎粕を含む発酵飼料を多く食べることで牛の体は酸性に傾きやすいため、バケツに重曹を用意し、酸性化した体を中和するために牛が自由に舐められるようにしています。また、牛は出産後100日ほどが最も乳量が増える時期で、分娩後や妊娠時期に応じて飼育場所が分けられ、最適な環境で飼育されます。

    健康管理
  • 監視と健康維持

    24時間監視カメラで飼育状況を管理し、特に夏場には送風機やミストを活用して牛の健康を保っています。子牛は特に感染症に弱いため、担当者以外は近づかないよう厳重な管理が行われます。

    監視と健康維持
  • 堆肥化と再利用

    牛の排泄物や食べ残しは堆肥場へ運ばれ、機械で攪拌・乾燥させることで完熟堆肥(肥料)が作られます。堆肥は牛舎の床材やビニールハウスでの農作物栽培の肥料としても再利用されています。

    堆肥化と再利用

循環型農業の完成

焼酎粕を餌とした牛からは乳が搾られ、乳製品として加工されます。また、牛の排泄物は堆肥化され、農作物の肥料となるなど、資源が循環する仕組みが確立されています。

取り組みの背景と展望

従来、弊社では焼酎粕を産業廃棄物として処理しておりました。この処理方法では工場にて高温で焼酎粕を分解・無害化していましたが、現在は焼酎粕の栄養価や牛の健康に与える好影響を活かし、畜産飼料として農場へ販売する取り組みを開始しました。焼酎粕には豊富なタンパク質、食物繊維、炭水化物が含まれ、牛はこれを好んで食べるため、搾乳量の向上にもつながっています。

弊社は、こうした取り組みを通じて、資源循環型社会の推進、そして畜産業界への貢献に努めてまいります。